初夏になると、近所の庭などでもオレンジ色の可愛い実がなるビワ。
とても美味しいですが、種が大きく実が少ないのが難点ですよね?
ただでさえ実が少ないのに、皮をむくとさらに小さくなってしまします。
そこで今回は、びわは皮ごと食べられないのか、また、皮をむいた場合の変色防止法などを紹介します。
びわは皮ごと食べられる?農薬は大丈夫?
びわは小さく実も薄いので、いちいち皮をむくのが面倒じゃないですか?
皮ごと食べられたら・・・と思った人も多いハズ。
びわはキレイにと洗えば、皮ごと食べられますよ。
りんごと一緒ですね。
ただし、びわはりんごと違って実が少ない分、皮の食感が気になる人が多いかも知れません。
また、農薬が気になるという人もいるかと思います。
そんな時は、柔らかいスポンジなどを使って、流水でやさしく洗い流しましょう。
びわはとても傷つきやすい果物なので、強く擦り過ぎると風味が落ちることがあるので注意してくださいね。
どうしても気になるなら、果物も洗える台所用洗剤でやさしく洗ってもいいでしょう。
ちなみに後ほど紹介しますが、種の中心の仁(じん)と呼ばれる部分には少し毒があるので、種は生では食べられません。
果物や野菜の皮には栄養が多いと言いますよね?
調べてみましたが、びわの皮の栄養素については、残念ながらデータが見当たりませんでした。
しかし、びわの皮もオレンジ色なので、実のオレンジ色のもととなっているβ-カロチンやβ-クリプトキサンチンは、皮にも多く含まれていると推察できます。
また、びわは傷つきやすい果物だと紹介しましたが、皮が傷ついた時に茶色く変色します。
このことから、びわの皮にも実と同様にクロロゲン酸というポリフェノールが含まれていると考えられますね。
β-カロチンは体内でビタミンAに変換されて、皮膚細胞の再生を促して健康に保ったり、粘膜を強くする働きがあります。
また、抗酸化作用によるアンチエイジング効果や免疫力を向上させる効果もあります。
β-クリプトキサンチンは骨の分解を抑える一方、骨の形成を促進するので、骨粗しょう症の予防に効果があります。
その他にも免疫力を高めたり、皮膚のヒアルロン酸量を増やすので美肌効果もあります。
クロロゲン酸には、強い抗酸化作用があるので細胞の老化を抑える効果がある他、脂肪の燃焼を促進する効果もあります。
びわの効果や一日の適量について紹介した記事もあるので、読んでみて下さいね。
びわの皮のむき方は?
びわって実はあまりメジャーな果物じゃないんですね?
以前、私の上司がビワを食べたことがないって言っていて、かなり衝撃を受けたことがありました。
そんなことを思い出したので、びわの皮のむき方についても紹介したいと思います。
びわの皮をむく時にヘタをつかんでバナナのように剥きたくなりますが、実は逆からの方が剝きやすいんです。
みかんのように、お尻の方からヘタに向かって剥くようにすれば、簡単に剥くことができますよ。
あ、みかんもヘタの方から剥いた方が白いスジが取れやすいんでしたっけ??
でも、びわはお尻からですよ。
びわの変色の原因と防止する方法とは?
びわは、皮をむいてしばらく経つと茶色く変色してしまいますよね?
これは、皮をむいて傷ついた細胞が空気に触れると、ポリフェノールオキシダーゼという酸化酵素の働きで、ポリフェノールと酸素と結びつき、メラニンという色素が生成されるためです。
りんごやバナナが茶色くなるのもこのためです。
つまり変色を抑えるには、傷ついた細胞を空気に触れさせなければいいので、皮を剥いたらすぐに水に浸ければ変色が抑えられます。
この時、水ではなく塩水に浸けると、空気を遮断するうえに、塩分がポリフェノールオキシダーゼの働きを抑えるので、より効果的です。
びわの種が癌に効くは間違い!毒があるのは嘘じゃない!?
びわの種が癌に効果があると聞いたことはありませんか?
実はコレ、嘘なんです。嘘と言ったら悪意が感じられますね、間違いなんです。
びわや梅などのバラ科サクラ属の未熟な果実や種にはアミグダリンという物質が多く含まれています。
このアミグダリン、以前はビタミンB17などと言われ、ガンに効果があるとされていました。
しかし今では、アミグダリンはビタミンではないとされ、癌に効果があるのは癌細胞に直接作用させた場合であって、食べても効果がないことが医学的に結論付けられています。
農水省のHPでも食べないように注意喚起が行われています。
アミグダリンはシアン化合物の一種で、それ自体に毒性はありませんが、体内で分解されると青酸という毒性の強い物質が生成されます。
ただし、アミグダリンは果実が成熟するにつれて減少するので、熟した果実にはごくわずかしか含まれていません。
なので、熟したびわを食べるなら特に問題はありません。
また、種中のアミグダリン量も果実が熟すにつれて分解されて減少するので、間違って種を食べてしまったくらいでは問題ありません。
しかし、びわの種を粉末に加工した食品などは、アミグダリンを多量に摂取してしまう可能性があるので、決して食べないようにしましょう。
シミにも効果があると言われるびわの葉エキスに興味がある人は下の記事もどうぞ!
びわは皮ごと食べられるのかまとめ
今回は、びわは皮ごと食べられるのか、またびわの皮の剥き方や変色を抑える方法について紹介しました。
びわは皮ごと食べられますが、りんごなどと比べると実に対する皮の量が多いので、食感が気になる人も多いと思います。
皮を剥いたあとの変色を抑えるには塩水に浸けるのがいいですが、塩味が気になるようなら真水に浸けてもいいです。
最後に、びわの種や未成熟の実に含まれるアミグダリンは、体内で分解されると毒性の強い青酸を生成するので、食べないようにしてくださいね。