今回は、バナナの皮や実に黒い部分ができる理由や実の黒い部分は食べても大丈夫なのかについて紹介します。
黄色い綺麗なバナナを買ってきたはずなのに、いつの間にか皮に黒い斑点がいっぱいできてる・・・。
こんな経験、誰もがしたことありますよね。
実は、バナナは黒い斑点ができた頃が食べ頃なんです。
バナナの黒い斑点シュガースポットはどうしてできる?
バナナを買ってきて置いておくと、いつの間にか黒い斑点ができていますよね?
これは「シュガースポット」または「スイートスポット」と呼ばれ、バナナが食べ頃であることを表しています。
「糖分」「甘さ」を表す「斑点」と言うことですね。
青いバナナが成熟するにつれて、デンプンが分解されてブドウ糖などの糖分になって甘味が増します。
青いバナナではデンプンが20%ほど、糖分が2%ほど含まれていますが、完熟するとデンプンのほとんどが糖分に分解されていきます。
最終的にはデンプンは2%ほどに、逆に糖分は20%ほどになると言われています。
一方で、成熟が進むと言うことは老化も進むと言うことで、構造を維持できずに壊れる細胞が出てきます。
この壊れた細胞に貯められていたポリフェノールが、酸素に触れて酸化されることによって茶色い物質に変化し、茶色(濃い部分は黒く見える)の斑点ができるんです。
細胞の老化の進み具合にはバラつきがあるために、全体的に均一にではなく斑点状に変色していきます。
あくまでも糖分が多くなったからシュガースポットができると言うわけではなく、シュガースポットができる程度に老化が進んだ時期には、成熟が進み糖分が多くなって食べ頃になっているというわけです。
また、バナナの実(可食部)の一部が茶色く変色して柔らかくなっていることがありますよね?
これもバナナがどこかにぶつかったりした時に細胞が壊れて出てきたポリフェノールが酸化されて変色したものです。
なので食べても問題ありませんが、食感はあまりよくありません。
ただし、一部分だけでなく可食部が全体的に黒ずんでいたり、酸っぱい臭いがする場合は、腐っている可能性が高いので食べないようにしましょう。
バナナのヘタにカビ?バナナは食べても大丈夫?
先ほどがバナナの黒い点「シュガースポット」について紹介しましたが、ここではバナナのヘタにカビが生えてしまった時について紹介します。
バナナを室温で置いておくと、房がつながったヘタの部分に白いカビが生えてくることがありますよね?
カビが生えたからもうバナナは食べられないの?って思うかも知れませんが、カビが生えているのがヘタの部分だけなら食べても大丈夫ですよ。
バナナのヘタの部分は、バナナの木から房へと養分や水分を運ぶ細い管が密集しています。
そのヘタの部分を切断するので、どうしても傷口から糖分などの栄養分や水分がしみ出してきます。
また、直接空気に触れる場所でもあるため、ヘタの部分はカビが生育するのに適した条件になりやすいんです。
バナナは、収穫後に防カビ剤で処理されることも多く、大抵はカビの発生を防ぐことができます。
でも、防カビ剤不使用のものであったり、防カビ剤で処理していても保存期間が長くなると効果が薄れて、カビが発生しやすくなってしまうんですね。
ただし、ヘタの部分にカビが発生したからと言って、可食部にまで一気に菌糸が伸びるかというとそうではありません。
効果が薄れたとは言え、防カビ剤で処理されている上、可食部は直接空気に触れているわけでもないので酸素も少ないです。
なので、ヘタの部分に少しカビが生えてしまっても、皮をむいて可食部分に特に異常がないのなら食べても大丈夫です。
気になるなら、ヘタに近い方を少し取り除いてから食べるようにすれば安心ですね。
ただし、ヘタの部分に盛大にカビが生えてしまった場合や皮にカビが生えてしまった場合は、可食部分にまで菌糸が伸びている可能性があるので食べない方がいいでしょう。
また、カビは湿度が高いと繁殖しやすいので、買ってきたバナナはできるだけ早くナイロン袋から出して、風通しのいいところに保存するようにしてくださいね。
バナナは収穫後もエチレンという成熟ホルモンを出して熟していくので、ナイロン袋に入れたままにしておくとエチレンの濃度が高くなって、熟して傷むのも早くなってしまいますよ。
バナナを日持ちさせるなら、小分けして冷蔵保存がオススメです。詳しくはこの記事で!
まとめ
今回は、バナナの黒い斑点「シュガースポット」とヘタに生えるカビについて紹介しました。
黒い斑点はバナナのデンプンが糖分に分解されて甘くなったよという目安です。
バナナの食べ頃を見極めて美味しくいただきたいですね。
また、バナナのヘタの部分は比較的カビが生えやすいので、ナイロン袋から出して風通しのいい場所で保存するようにしましょう。